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文字起こしライターとして納得される原稿の書き方

ライターとして比較的初期から依頼を受けられるものに「文字起こし」の仕事があります。文字通り、講演会や会議で話したことを文字に書き起こしていく作業で、根気と集中力が求められます。

文字起こしライターに必要な資格はなく、誰でもなることができる仕事ですが、だからこそ差別化していくことが大切です。少しでも評価され次の仕事へ繋げられるように、文字起こしの進め方やコツやについてお話していきます。

文字起こしは文字転記にあらず

かつて、大平正芳首相は「鈍牛」と揶揄され、「あー」とか「うー」と国会で話す時に前置きの言葉を話してしまう癖がありましたが、彼が話している言葉から「あー」「うー」を取り除くと、非常に透き通ったきれいな日本語であったことが評価されています。

文字起こしというのは、ただ単に話していることを一言一句完璧に文字にすることではありません。文字起こしをすることで、その人の話している趣旨や内容をそのままに、余計な雑音を消して、しっかりと日本語として「澄んだ」文章にすることができるのです。

話し言葉と書き言葉は異なります。話し言葉を、その骨格を維持しながらきれいな書き言葉に直していくのが文字起こしの仕事であると言えるでしょう。

 

自分の主観や意思は入れない、ただし、若干の加筆は可能

 文字起こしは、あくまで講演会などにおいて話した内容をそのまま文章に直していくことです。大きな流れとしては、下記のようになります。

①話している言葉を(「えーと」なども含めて)文字にして書き出す

②不要な「えーと」「あのー」などのつなぎ表現を削除する

③文章が日本語としてしっかり通るものか確認する

④必要に応じて「てにをは」を加筆、修正する

まったく加筆がいけないということではなく、接尾語など必要最小限の言葉を足すことで、きれいな日本語になるのであれば大丈夫です。

もし、相手が話していることが専門用語として誤っていたり事実と異なっていたりした場合、適宜修正するのは問題ありません。

例えば、講演者が『東証一部の○○という企業では~』という誤った情報を話してしまったとします。もし、ライターがこの○○という企業が東証一部ではなく二部であることを知っていれば、文字起こしの際に直してあげるのは可です。そうすることで、正しい文章になるからです。

文字起こしアプリの併用も時として可能

 最近は、音声データをそのまま文字に直すソフトが出てきました。スマホアプリでも文字起こしに十分対応できるものもあります。そういったアプリを文字起こしの仕事に使うのは邪道でいけないことでしょうか?筆者は「あり」だと考えます。

文字起こしは音声を文字に直すので、その過程で「コピペ」のような著作権法に触れる事態は生じません。むしろ勝手にリライトしてしまう方が困るわけです。したがって、アプリで文字にしたうえで、元の音声を聞きながら微修正や誤字を直すのは問題ないでしょう。

ただし文字起こしの仕事を始めた当初は、実力をつけるためにもアプリを使わず文字起こしをしていただくことをおすすめします。

まとめ

文字起こしは単純作業であり、ライターの仕事ではない、クリエイティブな部分がないと批判する人がいます。確かに、時間さえかければ誰でもできる仕事かもしれません。しかし作業の過程で、正しい日本語の文章力、講演者の言い間違いに気づく語彙力、「てにをは」などの修正力、そして冗長な話し言葉を手早く文字にするタイピング力などのスキルが必要になってきます。

ライターとして実績がなく専門分野に乏しい方は、まずいろいろな方の講演、会議などの文字起こしをされてはいかがでしょうか?音声を文字にして正しい文章にするということは、リライトや構成の意味も含む作業を行うことになり、ライティングスキルを総合的に磨くことができます。それは、評価されるライターとしての第一歩になるはずです。

 

DALI編集部

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